今週のツボ「偏歴」
今、図書館で借りた陳舜臣の「弥縫録」を読んでいます。格言の由来のエッセイ集みたいな本なのですが、これがなかなかに面白いしすごく勉強になります。
その中で「危うきにおもむけ」について書かれており、これは「君子危うきに近寄らず」の正反対のことばですが中国古典のどこにも記述がないので、この「危うきにおもむけ」をもとに「君子・・」は日本で作られたんじゃなかろうか?といささかミステリー調に説明されています。
で、「危うきにおもむけ」は兵法書「呉子」の「用兵必須審敵虚実而趨其危」、すなわち「戦争するには、敵の虚実をよくしらべて、其の危の部分へおもむけ」というのが由来であろうと語られています。
鍼灸治療をするにあたり、陰陽虚実は切り離せないものなのですが、兵法書にも虚実が出てくるとは・・!と、結構感動してしまいました。確かに、戦争ではガチガチに守られているところをあえて攻めたりしませんものね。。。治療に応用できたらなと思います。
さて今週のツボは「偏歴」。指に関係するツボです。